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消化器内科では何をする?診療内容・検査について解説

2026/09/28


「胃が痛いときは消化器内科?」「消化器内科ではどのような病気を診てもらえるの?」と疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。

消化器内科は、食道・胃・腸だけでなく、肝臓、胆のう、胆管、すい臓など、消化に関わる臓器を幅広く診療する診療科です。

胃痛や腹痛、胸やけ、便通の異常などの症状がある場合はもちろん、健康診断で便潜血、肝機能、胃の検査などに異常を指摘された場合にも、受診先の一つとなります。

今回は、消化器内科で診療する病気や、一般内科・消化器外科との違い、岡山市北区の消化器内科えばらクリニックで対応している検査についてご紹介します。


消化器内科では何を診る?

消化器内科で主に診療するのは、次のような臓器です。
  • 食道
  • 胃
  • 十二指腸
  • 小腸
  • 大腸
  • 肝臓
  • 胆のう
  • 胆管
  • すい臓
代表的な病気には、以下のようなものがあります。
対象となる部位 主な病気
食道・胃・十二指腸 逆流性食道炎、胃炎、胃ポリープ、胃・十二指腸潰瘍、胃がん
大腸 大腸ポリープ、炎症性腸疾患、大腸がん
肝臓 脂肪肝、ウイルス性肝炎、肝硬変
胆のう・胆管 胆石症、胆のう炎
すい臓 すい炎、すい臓の腫瘍
「胃が痛い」「お腹が痛い」といった症状だけが消化器内科の受診理由ではありません。
胸やけ、吐き気、食欲不振、便秘や下痢、血便などの症状も、消化器内科でご相談いただけます。

また、自覚症状がなくても、健康診断や人間ドックで消化器に関係する異常を指摘された場合には、消化器内科への受診をご検討ください。


消化器内科と他の診療科の違い

一般内科との違い

一般内科では、発熱や倦怠感、生活習慣病など、全身のさまざまな症状や病気を幅広く診療します(えばらクリニックでも対応しています)。

一方、消化器内科では、食道・胃・腸・肝臓・胆のう・すい臓など、消化器に関わる病気を専門的に診療します。血液検査、腹部エコー、内視鏡検査などを組み合わせて、診断や治療を行います。


消化器外科との違い

消化器内科と消化器外科では、主な治療方法が異なります。

消化器内科では、薬による治療や内視鏡を使った検査・治療などを中心に行います。
手術が必要な場合には、消化器外科などの専門医療機関と連携して治療を進めます。


消化器内科で行う主な検査

胃カメラ

胃カメラでは、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察します。胃炎、胃潰瘍、ポリープ、腫瘍などの有無を確認でき、必要に応じて病変の一部を採取する「生検」を行うこともあります。

岡山市北区の消化器内科えばらクリニックでは、以下の方法に対応しています。
  • 経口・覚醒状態での胃カメラ
  • 経口・鎮静剤を使用した胃カメラ
  • 経鼻胃カメラ
検査を受ける方の希望や状態を確認しながら、適した方法をご相談します。




大腸カメラ

大腸カメラでは、大腸の粘膜を直接観察し、大腸ポリープ、大腸がん、炎症などの有無を確認します。

検査中にポリープが見つかり、切除が適切と判断された場合には、内視鏡によるポリープ切除術を行うこともあります。

すべての病変が内視鏡による切除の対象となるわけではありません。より専門的な治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関へご紹介します。




腹部エコー

腹部エコーでは、超音波を使って肝臓、胆のう、胆管、すい臓などの状態を確認します。

脂肪肝や胆石が疑われる場合、肝機能異常を指摘された場合などに用いられます。
放射線を使用しないため、身体への負担が比較的少ない検査です。


専門医による診療とAI診断補助機能を搭載した内視鏡システム

岡山市北区の消化器内科えばらクリニックでは、日本消化器病学会および日本消化器内視鏡学会の専門医が診療・内視鏡検査を担当しています。

消化器の病気は、症状だけでは判断が難しいことがあります。健診結果や自覚症状を確認し、必要な検査を組み合わせながら、診断や治療方針を検討します。


また、胃・大腸の内視鏡検査では、AIによる診断補助機能を搭載した内視鏡システムを採用しています。

AIによる診断補助機能は、内視鏡画像の観察を支援するための機能です。診断は、検査を担当する医師が内視鏡所見などを総合的に確認したうえで行います。




このようなときは消化器内科へ

次のような症状や異常がある場合は、消化器内科への受診をご検討ください。
  • 胃痛、腹痛がある
  • 胸やけや胃もたれが続く
  • 吐き気や食欲不振がある
  • 便秘や下痢など、便通の異常がある
  • 血便が出た
  • 便潜血検査が陽性だった
  • 肝機能の数値が高かった
  • 胃の検査で異常を指摘された
  • 健康診断で「要再検査」「要精密検査」と判定された
症状が軽い場合や、どの診療科を受診すればよいかわからない場合でも、お気軽にご相談ください。


消化器の症状や健診結果が気になったらご相談ください

消化器内科では、食道・胃・腸だけでなく、肝臓、胆のう、胆管、すい臓まで、消化に関わる幅広い臓器を診療しています。

岡山市北区の消化器内科えばらクリニックでは、日本消化器病学会および日本消化器内視鏡学会の専門医が診療を担当し、胃カメラ、大腸カメラ、腹部エコーに対応しています。

胃カメラは経口・覚醒状態、経口・鎮静剤使用、経鼻から選択でき、大腸カメラでは適応に応じてポリープ切除術にも対応しています。また、胃・大腸の内視鏡検査には、AIによる診断補助機能を搭載した内視鏡システムを採用しています。

胃痛や腹痛、胸やけ、便通の異常などの症状がある方、健康診断で消化器に関する異常を指摘された方は、岡山市北区のえばらクリニックへお気軽にご相談ください。






えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

2026年度 インフルエンザ予防接種のご案内

2026/09/18

接種期間

2026年10月1日(木)~2027年1月31日(日)

ご予約方法

今年度からWEB予約をご利用いただけることになりました!

①WEB・LINE予約

2026年9月17日から、インフルエンザワクチン接種のWEB予約を開始いたします。
公式LINEのWEB予約ボタンから、予約をお取りください。

初めて公式LINEに登録した方、初めて公式LINE経由でWEB予約をする方は、
初回のみお名前生年月日等の情報を登録すれば(パスワードの設定必要なし)、
以降は当院のWEB予約が簡単に取れるようになるのでお勧めです。(割引制度もあります)

もちろん、公式LINEを利用されない方でも、WEB予約はご利用いただけます。
また、電話予約・窓口でのご予約も今まで通り受け付けております。
WEB予約で希望の枠が取れなかった、ご家族で複数人同じ時間帯に受けたいという方も、
可能な限り調整いたしますので、お電話ください。

②電話予約

診療時間内にお電話ください。
086-287-3300

③窓口での予約

来院時に窓口にてご予約ください。

④予約なしでのご来院

予約優先制ですが、直接のご来院も受け付けております。
混雑状況によってはお待ちいただく場合がございますので、あらかじめご了承ください。

持ち物

①マイナンバーカードか資格確認証、もしくは年齢と住所確認が可能なご本人確認書類(免許証など)
②問診票(事前にご記入になってお持ちいただくとスムーズに受けていただくことができます。来院されてからご記入いただくこともできます)

お願いごと

※当日の体温が37.5度以上の場合は事前にお電話にてご相談ください。
※キャンセルや日時変更の場合はお早めにご連絡をお願いいたします。

料金について

(税込)
対象 通常料金 LINEお友だち追加
65歳以上の方 岡山市の方 1,800円 -
倉敷市の方 1,800円 -
吉備中央町
その他の市町村の方
1,600円
各市町村のHPなどでご確認ください
-
その他助成の対象となる方 各市町村のHPでご確認ください -
13~64歳の方 個人の方 3,600円 3,300円
企業でご契約の方 3,300円 -
13歳未満の方 ※ 1回目 3,600円 3,300円
2回目 2,500円 2,200円
※ お一人あたり2回接種までです。
※ 幼児~高校生の方は保護者の方のご同伴をお願いいたします。

LINEお友だち追加
キャンペーン
  • LINE公式アカウントにご登録いただくと、接種費用が300円割引になります。
  • ご家族どなたか1人が登録すれば、同居の方全員がキャンペーン価格で接種可能です。
  • ときめきプラザのクーポンとの併用可能です。
  • お友だち追加は、https://lin.ee/orlQgWCをクリック、またはQRコードを読み取ってご登録ください。

各自治体のHP


子どもの公費助成情報

総社市

平成23年4月2日から平成24年4月1日に生まれた中学3年生を対象に、インフルエンザワクチン費用2,000円の助成が受けられる制度があります。当クリニックでもこの制度を利用することができます。
詳しくは総社市ホームページでご確認ください。
※当クリニックは岡山市の医療機関ですので、「市外医療機関の場合」の手続きをご確認ください。

吉備中央町

満1歳~小学6年生まで、中学校1~3年生までの方を対象に、不活化ワクチン 1,500円/1回の助成が受けられる制度があります。
当クリニックでもこの制度を利用することができます。
詳しくは吉備中央町ホームページでご確認ください。

企業・団体様向け インフルエンザ予防接種のご案内

当クリニックでは、企業・事業所・学校などへの出張予防接種を行っております。

料金

  • 接種費用:お一人様 3,300円(団体継続割引適用)
  • 出張料(出張接種の場合のみ):1回の出張につき 3,300円(ワクチン1名様分)
    ※遠方の場合は、距離に応じて3,300円~5,500円の範囲で設定いたします。

ご来院での接種をご希望の場合

ご希望の人数と、予約希望日時をお知らせください。

出張接種をご希望の場合

  • 受付期間:10月1日~12月25日(月~金曜日)
  • 場所:ご指定の事業所へお伺いします。
  • スタッフ:院長とスタッフ1~2名(車1台)でお伺いします。
  • 時間:午前の診療終了後に出発し、12:45~13:00頃に到着予定です(距離により前後します)。
    到着後、準備が整い次第、接種を開始します。

お受けできる出張エリアの目安

当クリニックから車で片道15分ほどの距離(出張エリアの参考)

ご案内事項

いずれの場合も、事前に問診票をお送りします。
ご不明な点やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

「食欲が湧かない」のは夏バテ?消化器の病気が隠れていることも?

2026/09/08


便の形と腸の健康について

「最近、どうも食欲が湧かない」
「暑くなってから、食事をあまり欲しくなくなった」
「食欲がないけれど、夏バテだろうか」

夏になると、このようなご相談が増えてきます。
暑い日が続いて体力を消耗したり、冷たいものを飲み食べすることが増えたり、寝苦しくて睡眠不足になったりすると、一時的に食欲が落ちることがあります。

しかし、「食欲が湧かない」という症状=夏バテと片づけてしまうのは、注意した方がよいかもしれません。
食欲不振の背景には、胃や食道、肝臓、胆のう、膵臓など、消化器に関係する病気が隠れている場合があります。

今回は、「食欲が湧かない」ときに考えられる原因と、消化器内科を受診したほうがよいケースについて解説します。


夏場に食欲が湧かない原因は「夏バテ」だけではありません

食欲がないとき、この時期にまず思い浮かぶのが夏バテではないでしょうか。
夏は気温が高く、体温を調節するために身体への負担が大きくなります。また、冷房による室内外の温度差、睡眠不足、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎなどによって、胃腸の働きが低下し、食欲が落ちてしまうことがあります。

このような場合は、服装の工夫や水分・栄養補給、時には温かいものを摂ることによって、徐々に食欲が戻ってくることが多いでしょう。

一方で、食欲がない状態が長く続いている場合や、ほかの症状を伴っている場合には、単なる夏バテではないのかもしれません。


「食事をあまり欲しくない」から考えられる消化器の病気

「食欲が湧かない」という症状から、次のような消化器の病気が見つかることがあります。


胃炎・胃潰瘍/十二指腸炎・十二指腸潰瘍

ピロリ菌や特定の薬(痛み止めなど)により、胃や十二指腸(胃からつながる小腸の入口)の粘膜に炎症や傷ができる病気です。

胃炎や胃潰瘍、十二指腸炎や十二指腸潰瘍では、食欲不振のほかに、
  • みぞおち辺りの痛みや不快感
  • 胃もたれ
  • 吐き気
  • 胸やけ
  • 食前後の不快感
などがみられることがあります。

特に、胃の辺りの痛みや不快感が続いている場合には、単なる夏バテと考えず、一度消化器内科で相談することをおすすめします。


逆流性食道炎

胃酸が食道へ逆流することで、食道に炎症が起こる病気です。
代表的な症状は胸やけやげっぷ、酸っぱいものが上がってくる感じ(特に食後30~60分の間に横になるなど「頭を低い位置に持っていったとき」に悪化する)ですが、食欲低下や食後の不快感として自覚されることもあります。

「食欲が湧かないけれど、胃の痛みはそれほどない」という場合でも、胸やけやげっぷが増えていないか確認してみましょう。


胃がん

胃がんは、早期には目立った症状がないことも少なくありません。
病気が進行すると、食欲不振、胃もたれ、みぞおち辺りの不快感、体重減少などがみられることがあります。

もちろん、「食欲がない=胃がん」というわけではありません。
しかし、色々やってみても食欲が戻らない、最近食べられていないにしても体重が目立って減ってきている、胃の辺りの症状が続く・悪くなってきているという場合には、胃カメラで早めに胃の状態を確認することが大切です。




肝臓・胆のう・膵臓の病気

食欲不振は、胃だけではなく肝臓や胆のう、膵臓などの病気でも起こることがあります。

特に、食欲がないことに加えて、
  • 強い腹痛がある(特に油ものを食べた後に悪化する)
  • 吐き気や嘔吐が続く
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)がある
  • 尿の色が濃くなった(水やお茶をしっかり摂っても戻らない)
  • 急に体重が減った
といった症状がある場合には、消化器内科へ早めの受診が必要です。
もし健診や人間ドックを受けられていたら、ぜひ結果が分かる書類などをご持参ください。


食欲がないけれど、どのくらい続いたら受診すべき?

食欲不振が一時的なもので、休息を取ることで改善しているのであれば、必ずしも病気が隠れているとは限りません。
ただし、食欲が湧かない状態が1週間以上続いている、徐々に悪化している、他にも症状が出てきた、体重が減ってきていて戻ってこないという場合には、一度消化器内科を受診しましょう。

「夏だから仕方ない」とあまり長い間我慢してしまうことで、病気の発見が遅れてしまう可能性もあります。


食欲が湧かないときは、まず「ほかの症状」に注目しましょう

食欲不振だけで原因を判断することはできません。
そこで、「食欲がない」という症状に加えて、ほかに気になる変化がないか確認してみましょう。

例えば、
「最近、胃もたれが増えた」
「食後にみぞおちが痛い」
「胸やけがする」
「吐き気がある」
「便通が変わった」
「以前より体重が減った」

このような症状があれば、消化器の病気が関係している可能性があります。
特に症状が長引いている場合には、早めに消化器内科へご相談ください。


食欲不振が続く場合は、岡山市の消化器内科えばらクリニックへ

「食欲が湧かない」という症状は、夏バテや疲労などによって一時的に起こることもあります。
しかし、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎などの消化器疾患が原因となっていることもあり、場合によっては胃がんなどの病気が隠れている可能性もあります。

大切なのは、「夏だから」「暑いから」と自己判断して長期間放置しないことです。
食欲不振が続いている場合や、腹痛、胃もたれ、吐き気、胸やけ、体重減少などの症状を伴っている場合には、消化器内科を受診しましょう。

岡山市の消化器内科えばらクリニックでは、食欲不振をはじめ、胃痛、胃もたれ、胸やけ、吐き気などの消化器症状について診療しています。
「食欲が湧かないだけだから」と我慢せず、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。






えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

大腸がん検診で便潜血が「陽性」だったら?「もう一度検便」ではダメなの?

2026/09/08


便の形と腸の健康について

「大腸がん検診を受けたら、便潜血反応が陽性だった」

そんな結果を見ると、「もしかして大腸がん?」と不安になってしまいますよね。
一方で、「痔があるからかな?」「硬い便だったから血がついただけでは?」「大腸カメラはしんどいと聞くので、もう一度検便をして陰性なら大丈夫では?」と考える方も少なくありません。

今回は、便潜血検査が「陽性」だった場合に、どう考えればよいのかを解説します。


便潜血検査は、負担と精度のバランスに優れた検査です

便潜血検査
便潜血検査は、便の中に混じったごく微量の血液を調べる検査です。自宅で採便でき、身体への負担もほとんどありません。

それでいて、大腸がんによる死亡を減らす効果が確認されており、「負担が少ないのに、しっかり大腸がんを見つける」非常に優秀なスクリーニング検査です。
日本の「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版」でも、免疫便潜血検査は推奨グレードAとされています。

現在の免疫便潜血検査では、大腸がんを見つける感度(病気を見つける割合)は約84%、特異度(病気でないと判定する割合)は約92%と報告されています。
もちろん、どちらも100%ではありませんが、身体への負担がほとんどないことも含めて考えると、非常にバランスのよい検査といえるでしょう。


便潜血検査の方法「2回法」と「1回法」

日本では、便を2日分採取する「2回法」が広く行われてきました。
大腸がんやポリープからの出血は、いつも起こっているとは限りません。そのため、1日分の便だけでは血液を検出できなくても、別の日には検出できる可能性があります。

2回法では、1回法と比べて大腸がんを見つける感度が高くなる一方、陽性となる人も増えるため、特異度は低下する傾向があります。
つまり、「見逃しを少なくすること」を重視した方法と考えると分かりやすいでしょう。

なお、国立がん研究センターの2024年度版ガイドラインでは、1回法・2回法のいずれも選択肢として認められています。


便潜血「陽性」=大腸がん、ではありません

便潜血検査が陽性だったからといって、大腸がんと決まったわけではありません。
硬い便で肛門や粘膜が傷ついた場合や、痔核から出血した場合など、大腸がん以外の原因でも陽性になることがあります。また、採便時に経血が混入してしまうこともあります。
つまり、「陽性」だとしても、その血液がどこから来たのかまでは分かりません。

こうお伝えすると、「それなら、もう一度検便をして、陰性だったら安心してよいのでは?」と考える方もいらっしゃることでしょう。実際、こうしたご相談は少なくありません。
そうですよね。そのお気持ちは大変ごもっともで、自然な発想だと思います。

ただ、2回目の検便が陰性になったとしても、最初の検査が陽性だった事実がなくなるわけではありません。
大腸がんやポリープからの出血は、毎回の便に必ず混じるわけではないためです。せっかく検診で「病気を見つけるきっかけ」が得られたのに、再検査がたまたま陰性だったことで精密検査を受けず、後になって症状が出てから大腸がんが見つかる――という可能性も否定できません。

そのため、便潜血検査が陽性になった場合には、「なぜ陽性になったのか」を確認するために、大腸カメラによる精密検査を受けることが大切です。国立がん研究センターも、便潜血検査で陽性になった場合には、必ず精密検査を受けることを勧めています。


「大腸カメラはしんどそう……」という方へ

そうはいっても、「大腸カメラは痛そう」「検査が大変そう」と想像されるのは当然だと思います。
当クリニックでは、患者さんの状態やご希望を確認しながら、鎮静剤や鎮痛薬を使用して、できるだけ検査の負担を減らすことができます。

「検査中の不快感をできるだけ感じず、眠っているような状態で受けたい」という方には鎮静剤を、「しんどいところだけ楽になればよく、検査後まで眠気を引きずりたくない」という方から「眠気が検査後に残ってもよいので、しっかり効かせてほしい」という方まで、ご希望を伺いながら鎮静の程度を相談して決めています。
また、「とにかく痛いのがイヤ」という方には、鎮痛薬を使用することもできます。

もちろん、鎮静剤や鎮痛薬がすべての方に適しているわけではありません。持病や当日の体調などによって使用できない場合もありますので、事前にご相談ください。

なお、鎮静剤や鎮痛薬を使用した場合は、検査後の自動車・バイクなどの運転はできません。
そのため、第一にはご家族などによる送迎をお願いしています。ご近所にお住まいなど、状況をご理解いただける方については、徒歩や公共交通機関を利用して帰宅していただくこともできます。




特に「大腸がんのリスクが高い方」は、一度検査を受けてみませんか?

大腸がんは年齢とともに増えていきます。
また、大腸がんになったご家族がいる、大腸ポリープを指摘されたことがある、タバコを吸う、飲酒量が多い、肥満や運動不足があるなど、いくつかのリスク因子が知られています。




特にこうしたリスク因子を複数お持ちの方は、「一度くらい、大腸の中を直接見てもらおう」と考えてみてはいかがでしょうか。
大腸カメラでは、ポリープなどの病変を直接確認でき、必要に応じてその場で治療につなげられることもあります。

「便潜血陽性=大腸がん」ではない、なので必要以上に怖がる必要はありません。
一方で、「痔だろう」「次の検便が陰性だったから大丈夫」と楽観視してしまうのもおすすめできません。

負担が少ない便潜血検査でざっとチェックし、陽性になったときには詳細を確認するために大腸カメラを、という「二段構え」が消化器内科専門医としての現時点でのオススメです。

「一度くらい、自分の大腸をきちんと調べておこうかな」
そのくらいの気持ちで構いません。

特に大腸がんのリスクが高いと思われる方、そして今回便潜血が陽性だった方は、ぜひ一度、大腸カメラ検査についてご相談ください。






えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医