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再流行の兆し!はしか(麻しん)に注意してください

2026/06/11




現在、日本国内ではしか(麻しん)の感染報告が急増しており、厚生労働省や専門機関が「異常な増加」として強い警戒を呼びかけています。2026年4月の第14週から16週にかけて、毎週60名以上の新規感染者が確認されており、まさに再流行の兆しを見せています(岡山県においては2015年以降報告がありませんでしたが、2025年に11年振りに5例の報告がありました)。

「はしかは子どもの病気」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、それは大きな誤解です。大人が感染すると重症化しやすく、命に関わることもある非常に危険な感染症です。今回は、そのリスクと予防、そして岡山市の支援制度について詳しくお話しします。


麻しんの感染力はインフルエンザの10倍!?

麻しんの感染力はインフルエンザの10倍!?
麻しんウイルスの最大の特徴は、その非常に強い感染力です。
飛沫感染や接触感染だけでなく空気感染(飛沫核感染)をするため、同じ空間に約20分いるだけで感染する可能性があります。
例のウイルスのように仮にクルーズ船で発生しようものなら、あっという間に感染が拡大するでしょう。
しかも感染対策の定番である手洗いや通常の不織布マスクだけでは防ぐことができません。

その感染力はインフルエンザの約10倍と言われており、免疫がない人が感染者に接すると、約90%以上が発症します。1人の患者から12〜18人に感染を広げる力(基本再生産数)があり、これは現存する感染症の中でもトップクラスの強さです。


「ただの風邪」ではない麻しんの重篤なリスク

「ただの風邪」ではない麻しんの重篤なリスク
麻しんウイルスの潜伏期間は約10〜12日で、最初は発熱、咳、鼻水といった風邪に似た症状から始まります(そのため、感染した可能性のある日から2~3週間は体調に十分な注意が必要です)。
その後一旦熱が下がって回復したように見えますが、その2~3日後に再び39度以上の高熱と発疹が「耳の後ろ」や「顔」から現れ、徐々に体幹や手足へと広がっていきます。
発疹は初め小さな赤い斑点だったものが時間の経過とともに大きくなり、互いにくっついて(融合して)不規則な大きな赤い地図状の斑点になります。
「コプリック斑」という口の中の白い斑点は特徴的ですが、はっきりしないこともあるため「口の中はどうもなさそう」だからといって麻疹でないとはいえません。

恐ろしいのは合併症です。1,000人に1人の割合で脳炎を発症し、先進国であっても1,000人に1人が死亡するとされています。また、感染から数年後に「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という致死的な脳症を引き起こすこともあります。さらに、回復後も数週間から数ヶ月間、体の免疫機能が低下する「免疫健忘」という状態になり、他の感染症にかかりやすくなるリスクも指摘されています。


麻しんの感染リスク期間

そして最初の「風邪に似た症状」が出る「1日前(発疹出現の約4日前)」から、解熱して3日間を経過するまで、周囲に感染させてしまう可能性があります。
麻疹の発生が報告された後に「いつ頃どこに立ち寄った」「どの時間帯のどの公共交通機関を使った」などといった行動歴が報道されるのは、遭遇したかもしれない方々にその後2~3週間で体調変化が出てこないか注意を促すためなのです。


麻しんに特効薬はありません

現在、麻しんウイルスを直接退治する特効薬(抗ウイルス薬)は存在しません。治療は発熱に対する解熱剤の投与など、症状を和らげる「対症療法」が中心となります。つまり、かかってから治すのではなく、「かからないこと」が何よりも重要なのです。


唯一の予防法は「2回のワクチン接種」

唯一の予防法は「2回のワクチン接種」
麻しんを確実に防ぐ唯一の方法は、ワクチンの接種です。 1回の接種で約95%の人が免疫を獲得できますが、2回接種することでその効果は97〜99%に高まり、免疫をより強固なものにできます。麻疹の免疫がない場合や不明な場合でも、患者と接触してから72時間以内であれば、ワクチンの緊急接種によって発症を防げる可能性も出てきます。

特に注意が必要なのが、世代による接種歴の違いです。
【1990年4月1日以前に生まれた方】
制度の関係で、定期接種が1回のみ、あるいは一度も受けていない可能性が高い世代です。

【1990年4月2日以降に生まれた方】
原則として2回の定期接種を受けている世代ですが、記録が不明な場合は確認が必要です(血液検査での抗体価測定はあくまで参考所見・代替指標であり、ワクチンの接種歴の方が重要視されます)。
社会全体の流行を防ぐためには、集団の95%以上がワクチンを接種している必要がありますが、近年はこの接種率が低下しており、それが流行の一因となっています。


当院でも、麻疹・風疹混合ワクチン(MRワクチン)の接種を行っております。
ただし、現時点で麻疹患者さんとの接触歴がない方が、慌ててワクチンを追加接種する必要はありません(過去にも報道を受けてワクチン需要が急上昇した結果、生産が追い付かず子どもの定期接種分のワクチン確保が危うくなったことがあります)。
まずは落ち着いてご自身のワクチン接種歴をご確認いただき、この機会に日々の感染対策を振り返ってみましょう。
ご自身の接種歴が不明な方や、追加接種が必要か判断に迷う方は、お気軽に当院までご相談ください。


もしかして麻しんに感染した?と思ったら

もしかして麻しんに感染した?と思ったら
もし、発熱や発疹など「はしかかもしれない」と思う症状が出た場合は、いきなり医療機関を受診せず必ず事前に電話でご連絡いただくようお願いします。感染力が非常に強いため、待合室での二次感染を防ぐための措置(隔離診察など)が必要です。また、移動の際は公共交通機関の利用を可能な限り避けてください。


岡山市の「麻しん無料抗体検査」のご案内

ご自身に免疫があるかどうか不安な方のために、岡山市では麻しんの無料抗体検査を実施しています。


目的 麻しんの感染予防および感染拡大防止。
内容 血液検査によって、はしかに対する免疫(抗体)が十分にあるかどうかを無料で調べることができます。
令和8年度の実施 岡山市では令和8年度も継続して実施予定となっております。詳細が分かり次第、以下のホームぺージにて記載される予定です。ぜひ、ご確認ください




「自分は大丈夫」と過信せず、まずは母子健康手帳などでご自身の接種歴を確認してみましょう。
記録がない、または1回しか受けていないという方は、この機会に抗体検査やワクチンの追加接種を強く(ただしくれぐれも「慌てて一足飛びにワクチン接種」と進まないよう)ご検討ください。

皆さまとその大切なご家族を守るため、正しい知識に基づいた冷静な行動をお願いいたします。不安なことがあれば、岡山市北区の内科えばらクリニックまでお気軽にご相談ください。




えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

胃カメラ・大腸カメラの鎮静剤と鎮痛剤の違い|新しい鎮静剤「アネレム」について解説

2026/06/11




消化器内視鏡検査における「鎮静剤」と「鎮痛剤」について

胃カメラや大腸カメラに対して、「苦しそう」「つらそう」というイメージをお持ちの方は少なくありません。
岡山市北区の消化器内科えばらクリニックでは、できるだけ安心して内視鏡検査を受けていただけるよう、必要に応じて「鎮静剤」や「鎮痛剤」を使用しています。
今回は、それぞれの違いや、当院で導入している新しい鎮静剤「アネレム」についてご紹介します。


内視鏡検査の「鎮静剤」と「鎮痛剤」の違い

内視鏡検査で苦痛を軽減する目的で追加されるお薬には、大きく分けて「鎮静剤」と「鎮痛剤」があります。


鎮静剤 鎮痛剤
不安や緊張を和らげるお薬 痛みを和らげるお薬
鎮静剤は、検査に対する不安や緊張をやわらげ、ウトウトした状態をつくるお薬です(眠ったようなリラックスした状態になるイメージです)。
「気づいたら検査が終わっていた」と感じられる方も多く、特に「以前に口からの胃カメラを受けてつらかった」という方にはおすすめです。
一方、鎮痛剤は「痛み」を抑えるためのお薬です。
当院では主に大腸カメラの際に使用しており、腸が引き伸ばされる際のお腹の張りや痛みを和らげる効果が期待できます。


つまり、
  • 鎮静剤 = 緊張や不安をやわらげる
  • 鎮痛剤 = 痛みをやわらげる
という違いがあります。

いずれのお薬も、量が多すぎると血圧や呼吸に影響する可能性があります。
そのため当院では、患者さんの状態に合わせて量を調整しながら、モニター機器で全身状態を確認して安全に使用しています。


当院では「アネレム (レミマゾラム) 」を第一選択として使用しています

岡山市北区の消化器内科えばらクリニックでは、比較的新しく保険適用となった鎮静薬「アネレム (レミマゾラム) 」を、地域でも早い段階から導入しています。

アネレムには、従来のお薬と比べていくつか特徴があります。


速やかな作用とスムーズな覚醒

速やかな作用とスムーズな覚醒
アネレムは作用の立ち上がりが早く、検査後の目覚めも比較的スムーズです。
従来から広く使われているミダゾラムと比べても、検査後のふらつきや眠気が長引きにくいことが期待されています。
実際に使用された方からは、

「気づいたら検査が終わっていた」
「検査後も頭がすっきりしていた」

といったご感想をいただいています。
そのため当院では、現在アネレムを鎮静剤の第一選択薬として使用しています。

一方で「眠気が長引いてもよいので、しっかり眠った状態で検査を受けたい」というご希望の方には、従来のお薬であるミダゾラムを使用することもあります(お身体の状態や過去の検査での状況などにより判断します)。

お一人おひとりに合わせ、効果だけでなく安全性も重視してお薬を選択するようにしています。


鎮静剤・鎮痛剤とも検査後には安静が必要です

鎮静剤・鎮痛剤とも検査後には安静が必要です
鎮静剤や鎮痛剤を使用した場合、検査後もしばらくお薬の影響が残る可能性があります。
そのため当院では、
  • 検査後に一定時間、院内で休んでいただく
  • 当日のお車・バイク・自転車の運転を控えていただく
ようお願いしています。

「少し眠いだけだから大丈夫」と思っていても、判断力や反応速度が低下している場合があります。
安全のため、ご来院の際はご家族の送迎や公共交通機関の利用をご検討ください。


「運転への影響が気になる」という方へ

「運転への影響が気になる」という方へ
岡山市北区のえばらクリニックでは経鼻胃カメラも可能です

「仕事の都合で車を運転する必要がある」
「鎮静剤は少し不安」

という方には、経鼻内視鏡(鼻から入れる胃カメラ)という方法もあります。
口からの胃カメラと比べて嘔吐反射が起こりにくく、鎮静剤を使わなくても身体への負担を軽くできる可能性があります。
もちろん苦痛の感じ方には個人差がありますし、鼻腔などお身体の状況によっては難しい場合もありますので、診察時にご相談しながら検査方法を決めていきます。


安心して内視鏡検査を受けていただくために

内視鏡検査は、胃がん・大腸がんをはじめ、多くの病気の早期発見につながる大切な検査です。
「以前つらかった」
「苦手意識がある」
という方にも、少しでも安心して内視鏡検査を受けていただけるよう、当院では検査方法やお薬の選択にも配慮しています。
気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。






えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

2026年7月からの診療時間変更のお知らせ

2026/06/01

いつも当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび当院では、患者様お一人おひとりに対して、より丁寧で質の高い診療を提供するため、診療時間を一部変更させていただくこととなりました。
近年、診療内容やご相談内容の多様化に伴い、これまで以上に十分な診察時間や院内体制の充実が必要と考えております。
そのため、診療の質の向上やスタッフ間の連携強化を目的として、診療時間を見直す運びとなりました。
患者様にはご不便をおかけする場合もございますが、今後も安心してご相談いただける医療体制を整えてまいります。
何卒ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

変更開始日

2026年7月1日(水)より

診療時間(変更後)


平日

6月30日まで 7月1日以降
午前 9:00~12:30 変更なし
午後 15:00~18:30 15:00~18:00

土曜

6月30日まで 7月1日以降
午前 9:00~12:30 9:00~14:30
休診時間はなく
続けて診療します
午後 9:00~14:30

※休診日:水曜午後・日曜日・祝日
初回診療の際は、診療終了時間の15分前までに受付をお願いいたします。

6月1日現在、平日の18:00~18:30の時間帯、土曜午後診療の時間帯に定期的に通院されている患者様には、院長より個別で必ず今後のご相談をさせていただきます。できる限り患者様のご負担やご不便が生じない形で調整してまいりますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

医療法人芳貴会 えばらクリニック
院長 江原弘貴

春の眠気は要注意?日中の眠気の原因と睡眠時無呼吸症候群(SAS)のセルフチェック方法

2026/05/21

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のセルフチェック方法


日中の強い眠気、もしかすると睡眠時無呼吸症候群かも?

暖かくなってきて、昼下がりに思わずウトウト……。「春眠暁を覚えず」と言いますが、その眠気はもしかしたら「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。
春は気温の上昇や生活リズムの変化により、眠気を感じやすい季節です。しかし、日中の強い眠気が続く場合には、単なる季節的な変化ではなく、睡眠の質の低下が関係している可能性があります。


睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。眠っている間に十分な酸素が取り込めず、脳や体がしっかり休まらない状態が続きます。
その結果、以下のような症状が現れます。
  • 日中の強い眠気
  • 集中力の低下
  • 慢性的な疲労感
  • 朝の頭痛やだるさ
さらに放置すると、高血圧や心疾患、脳血管疾患などのリスクが高まることも知られています。


睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック【ESS問診票】

そこで今回、日中の眠気の程度を評価するために「エプワース眠気尺度(ESS:Epworth Sleepiness Scale)」をご紹介します。
これは、日常生活のさまざまな場面で「どのくらい眠くなるか」を点数化して評価するシンプルなチェック方法です。

最近の日用生活を思い浮かべて、できるだけすべての項目にお答えください
ウトウトする可能性は
ほとんど
ない
少しある 半々
くらい
高い
座って何かを読んでいるとき(新聞、雑誌、本、書類など) 0 1 2 3
座ってテレビを観ているとき 0 1 2 3
会議、映画館、劇場などで静かに座っているとき 0 1 2 3
乗客として1時間続けて自動車に乗っているとき 0 1 2 3
午後に横になって休息をとっているとき 0 1 2 3
座って人と話をしているとき 0 1 2 3
昼食をとった後 (飲酒なし)、静かに座っているとき 0 1 2 3
座って手紙や書類などを書いているとき 0 1 2 3

0~5点 日中の眠気は少ない
6~10点 日中に軽度の眠気あり
11点~ 日中に強い眠気あり


睡眠時無呼吸症候群の検査と治療はえばらクリニックへ

ESS問診票の結果や症状に応じて、岡山市北区のえばらクリニックではご自宅で行える簡易検査や、より詳細な睡眠検査をご案内しています。
検査では、睡眠中の呼吸状態や酸素濃度などを確認し、正確な診断につなげます。診断結果に応じて、CPAP(持続陽圧呼吸療法)などの適切な治療を行うことで、症状の改善や病気のリスク低下が期待できます。




CPAP治療の保険適用基準が変更に!

CPAP治療の保険適用基準が変更に!
2026年の診療報酬改定にて、CPAPが保険適用となる検査数値の基準が引き下げられます。
そのため、以前検査を実施してCPAPが適用とならなかった方も、CPAPが適用となる可能性があります。CPAPは、とても簡単で治療効果が高く、有効性が確認されています。副作用もほとんどなく安全であることから、現在の睡眠時無呼吸症候群治療法の中で、一番選択されている治療法です。
CPAP治療に興味がある方は、お気軽にご相談ください。


「ただの眠気」と見過ごさないために

春の眠気は心地よいものですが、その裏に病気が隠れていることもあります。
「最近眠気が強い」「疲れが取れない」「血圧が高い」と感じている方は、まずはESS問診票でご自身の状態をチェックしてみてください。
睡眠の質を見直すことは、日常生活の質の向上だけでなく、将来の健康を守ることにもつながります。少しでも気になることがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。




えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

【内科医が解説】その冷え性、放置していませんか?症状・原因と病気の可能性

2026/05/21

冷え性の症状・原因と病気の可能性

冷え性は多くの方が悩む症状ですが、生活習慣だけでなく病気が原因となっている場合もあります。
本記事では、冷え性の主な症状や原因、受診の目安について内科医の視点から解説します。


冷え性の症状

小寒から大寒、立春と一年間で最も寒い時期、冷え症の方にはつらい時期かと思います。
冷え症は「手足の末端がいつも冷たい」「足先が冷えて眠れない」といった自覚症状だけでなく、全身の不調として現れることが少なくありません。代表的な症状には、倦怠感や疲れやすさ、下痢・軟便、腰痛や関節痛、むくみなどがあり、「なんとなく体調が悪い状態」が続くのが特徴です。


冷え性で末端や足先が冷える原因とは?

冷え性の原因としてまず挙げられるのが生活習慣です。
冷たい飲食物や甘いもの、果物の摂り過ぎ、運動不足や睡眠不足、シャワーのみで湯船に浸からない習慣は、体を冷やしやすくします。また、慢性的に冷房などの冷気にさらされる環境や、保温性の低い服装も影響します。一方で、甲状腺機能低下症や貧血、炎症性腸疾患、血管炎、副腎機能低下症など、病気が背景に隠れている場合もあり、症状が強かったり長引いたりする場合は注意が必要です。


女性の冷え性

冷え症は女性に多いとされますが、その背景には月経・妊娠・出産による「血」の不足や循環不全、ホルモン変動によるむくみやすさ、筋力や活動量の男女差があります。また、加齢に伴い筋力や消化機能が低下し、熱を生み出しにくくなることも冷えの一因です。


つらい冷え性の対策~冷え性改善のために~

冷え性改善のための生活習慣

冷え性改善のための生活習慣
対策の基本は「冷やさないこと」と「温めること」です。首・手首・足首の“三つの首”を保温し、定期的な運動で筋肉を使い、血流増加と熱産生を促します。入浴や足湯で体を芯から温め、十分な睡眠を取ることも大切です。


冷え性改善のための食事

冷え性改善のための食事
食事では体を温める食材を意識しましょう。生姜、シナモン、鶏・羊・鹿肉などジビエ料理、黒砂糖、紅茶などが知られています。
生姜湯は冷え対策として有名ですが、市販のインスタント製品には白砂糖が多く含まれ、効果が打ち消されることもあります。おろし生姜に黒砂糖や水飴、はちみつを加えた手作り生姜湯の方が、体を温める作用を実感しやすいでしょう。

日々の小さな工夫が、冷えにくい体づくりにつながります。
少しずつでも取り組んでいってみてください。


冷え性でこんな症状があるときは受診を検討しましょう

次の症状がある場合は、単なる冷え性ではない可能性があります。
  • 片足だけ強く冷える
  • 足先の色が白や紫に変わる
  • しびれ感や痛みを伴う
  • 強いだるさやむくみがある
これらの症状がある場合、単なる冷え性ではなく病気が原因となっている可能性があります。
血液検査や血管の検査、CT検査で病気が見つかる場合があります。


冷え性は原因を知れば改善できる

末端や足先の冷えは多くの方が悩む症状ですが、血流改善・生活習慣の見直し・筋力維持等によって改善が期待できます。
一方で、冷え性の原因に病気が潜んでいるケースもあるため、「いつもと違う冷え」を感じた場合は内科での相談をおすすめします。


当院でも血液検査などにより冷えの原因となる病気の有無を確認することが可能です。
気になる症状がある場合はお気軽にご相談ください。




えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

「健診」と「検診」の違いをご存じですか?

2026/05/21

「健診」と「検診」の違い

日常生活の中で、「けんしん」という言葉を耳にする機会は多いと思います。
しかし、「健診」と「検診」という2つの表記の違いまで意識されている方は意外と少ないかもしれません。
どちらも健康に関わる大切な取り組みですが、実は目的や費用の考え方にも違いがあります。
今回は、その違いに加えて「保険診療との費用の違い」についても分かりやすくご説明します。


「健診」とは?健診の目的について

「健診」とは?健診の目的について
まず「健診」とは、「健康診断(診査)」の略で、現在の健康状態を把握し、生活習慣病などのリスクを早期に見つけることを目的としています。血圧測定や血液検査、尿検査、身長・体重測定などを通して、身体の全体的な状態をチェックします。企業の定期健康診断(診査)や自治体の特定健診などが代表的です。

健診のポイントは、「症状がない段階で広く健康状態を確認すること」です。高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病は、初期にはほとんど自覚症状がありません。そのため、定期的に健診を受けることで、数値の変化から早めに対策を取ることが重要です。


「検診」とは?健診の目的について

「検診」とは?健診の目的について
一方で「検診」は、特定の病気を見つけることを目的とした検査です。代表的なものには、胃がん検診、乳がん検診、子宮頸がん検診などがあります。これらは、「その病気があるかどうか」に焦点を当てて調べる検査です。
検診の特徴は、「特定の疾患を早期発見すること」です。特にがんは、早期に発見できれば治療の選択肢が広がり、身体への負担も軽減される可能性があります。そのため、年齢や性別、リスクに応じて適切な検診を受けることが推奨されています。


「健診」と「検診」の費用面の違い

ここまでで、「健診=全体的な健康チェック」「検診=特定の病気の有無を調べるもの」という違いが見えてきたかと思います。
では、費用の面ではどのような違いがあるのでしょうか。

健診や検診は、基本的に「自費(自由診療)」で行われることが多いのが特徴です。

つまり、通常の病院受診のように健康保険が適用されず、全額自己負担となるケースが一般的です。ただし、自治体や勤務先の制度によっては補助が出ることもあり、その場合は自己負担額が軽減されます。
一方、「保険診療」は、何らかの症状がある場合や、医師が必要と判断した検査・治療に対して適用されます。日本では原則として医療費の3割が自己負担となるため、例えば1万円分の検査であれば、患者さまの負担は約3,000円となります。

ここで大切なのは、「同じ検査でも目的によって費用が変わる」という点です。
例えば、特に症状がなく「念のために調べたい」という場合は健診や検診として扱われ、自費での検査となります。しかし、腹痛や体調不良などの症状があり、医師が必要と判断して行う検査であれば、保険診療となり3割負担が適用されます。

つまり、「予防や早期発見のための検査」は自費、「症状があって原因を調べる検査」は保険診療、と理解すると分かりやすいでしょう。

費用面だけを見ると、自費の健診や検診はやや高く感じられるかもしれません。しかし、病気を早期に発見できれば、将来的な治療費や身体への負担を大きく減らすことにつながります。そうした意味では、健診や検診は「将来への大切な投資」とも言えるでしょう。


「健診」と「検診」どちらを受けるべき?

では、どちらを受ければよいのでしょうか。

結論としては、健診と検診の両方をバランスよく活用することが理想です。健診で全身の健康状態を把握しながら、年齢やリスクに応じて必要な検診を受けることで、より安心して日々を過ごすことができます。
忙しい日々の中で、つい後回しにしてしまいがちですが、病気の多くは自覚症状が出る前に進行します。だからこそ、「今は元気だから大丈夫」ではなく、「元気な今こそ受ける」ことが大切です。


岡山市北区のえばらクリニックでも、各種健診・検診のご案内を行っております。内容や費用についても丁寧にご説明いたしますので、ご自身に合った受け方についてお気軽にご相談ください。




「健診」と「検診」の違い、そして費用の仕組みを理解し、上手に活用することが健康管理の第一歩です。この機会にぜひ、ご自身やご家族の健康について見直してみてはいかがでしょうか。




えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

5/22(金) 臨時休診のお知らせ

2026/04/20






5月22日(金)は、院長不在のため
休診とさせていただきます。

皆さまにはご不便をおかけいたしますが、
何とぞご理解・ご了承のほどお願い申し上げます。

経口内視鏡と経鼻内視鏡の違いについて

2026/03/26

経口内視鏡と経鼻内視鏡の違いについて

胃カメラは「口から」と「鼻から」どちらが良い?

胃カメラは「口から」と「鼻から」どちらが良い? 胃カメラの検査を受けようかと考える際、多くの方が最初に悩むのが「経口内視鏡(口から入れる方法)」と「経鼻内視鏡(鼻から入れる方法)」のどちらを選ぶべきかという点です。
近年は経鼻内視鏡の普及が進み、「鼻から入れる方が楽」といった印象が広まっていますが、実際にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
今回は、当院が細径内視鏡を用いて検査を行っている背景もふまえながら、経口内視鏡と経鼻内視鏡のそれぞれの特徴と選び方を解説します。


経口内視鏡の特徴

経口内視鏡の特徴 経口内視鏡(以下「経口」)は、最も一般的な胃カメラの方法です。口からスコープを挿入するため、咽頭(のど)の反射が出やすいのが難点とされますが、実は検査の流れ自体はシンプルです。


麻酔が簡便で早い

経口の場合、咽頭麻酔のみで対応できるため、前処置にかかる時間が短く検査の準備もスムーズです。
「とにかく早く終わらせたい」という方には大きなメリットとなります。

挿入時がつらくても、その後は比較的楽

経口は挿入の瞬間に咽頭反射が出る場合がありますが、そこを越えれば喉への負担は大きくありません。
検査中はスコープが喉を刺激し続けるわけではないため、「思ったより楽だった」という声も多く聞かれます。

精密検査で求められる“通常径スコープ”の使用が可能

経口内視鏡の大きな利点は、太めのスコープ(通常径)を使用できる点です。通常径スコープは画質が高く、処置の幅も広がるため、病変の詳しい観察には不可欠です。
※当院では細径内視鏡のみを使用しており、通常径スコープでの検査をご希望の場合は他の医療機関を紹介させていただきます。

咽頭反射が強い人には苦痛

強い嘔吐反射がある方にとって、経口挿入はやはりつらいものです。
どうしても反射が強い方は、後述する鎮静剤を併用することで大きく改善します。


経鼻内視鏡の特徴

経鼻内視鏡の特徴 経鼻内視鏡(以下「経鼻」)は、スコープを鼻から入れて喉へ通す方法です。「オエッ」となる反射が出にくいことから、苦痛が少ない検査として知られています。


咽頭反射が少ない

経鼻の最大のメリットがこの点です。
スコープが舌の根元に触れないため、経口でしんどかった多くの方が「経口より楽だった」と感じます。

麻酔がやや複雑で時間がかかる

経鼻の場合、鼻粘膜の血管を収縮させたり、十分に麻酔を浸透させたりと、複数の前処置が必要です。
このため、準備だけで経口より長く時間を要する点はデメリットと言えます。

鼻への負荷が続き、鼻出血のリスクがある

経鼻での挿入時・挿入後は、スコープが鼻粘膜を刺激し続けます。細径スコープを使用していても、粘膜の弱い方やアレルギー性鼻炎のある方は鼻出血が起こる可能性があります。
「鼻血が出ると困る」「血液サラサラの薬を飲んでいる」という方は、経口の方が安全な選択となることも少なくありません。


当院での観点:細径スコープ運用では“画質差のメリット”がなくなる

当院での観点:細径スコープ運用では“画質差のメリット”がなくなる 一般的に経口が評価される理由の1つに「太いスコープを使えば高画質」という点があります。

しかし、当院は細径内視鏡のみで検査を行っており、経口・経鼻ともに同じ細径スコープを使用します。


そのため、
  • 経口=高画質
  • 経鼻=細径で画質や処置能力がやや劣る
という一般的な差は存在しません。
強いて経口のメリットを挙げるとすれば、“将来、高次医療機関で精密検査(通常径スコープ)を受ける際の予行演習になる”という点ですが、頻度を考えると実際にはそれほど大きな意味を持つわけではありません。
 

「検査そのものへの恐怖」を解消する方法とは?

しばしば、「胃カメラが怖いから経鼻にしたい」というご相談を受けます。
経鼻挿入は“反射の軽減”には有効ですが、“検査への恐怖そのもの”を解決する方法ではありません。
スコープが体に入る感覚は残るため、不安が強い方は経鼻でも緊張が続きます。
このようなケースでは、
鎮静剤を用いて眠った状態で行う方が安心です。
鎮静剤を使うのであれば、鼻出血リスクのない経口挿入の方が安全でスムーズに行えることが多く、当院でもそのようにご案内しています。
 

まとめ:「口から」と「鼻から」迷ったらどう選ぶ?

最後に、選び方の目安を整理します。
  • とにかく反射がつらい → 経鼻
  • 短時間で準備したい → 経口
  • 鼻血が心配、鼻炎がある、血液サラサラの薬を飲んでいる → 経口
  • 検査が怖い・強い不安がある → 鎮静+経口
  • 画質を重視 → 当院ではどちらも同じ(細径スコープ)
どちらが絶対に良い、ということはありません。患者さんの体質・不安の程度・生活背景などに応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。
胃カメラに不安がある方は、遠慮なくご相談ください。可能な限り負担の少ない形で、安心して検査を受けられるようサポートいたします。




えばらクリニック
 院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医

地域健康講座のお知らせ|院長ががん予防についてお話しします

2026/03/12

当院院長が地域の健康づくり活動の一環として、公民館で開催される健康講座でお話しさせていただくことになりました。
テーマは「がん予防と対策 ~健康寿命を延ばすために今からできること~」です。

がんは多くの方にとって身近な病気ですが、日頃の生活習慣や定期的な検診によって、予防や早期発見につながることも少なくありません
今回の講座では、日常生活で心がけたいポイントや、がん検診の大切さなどを、できるだけ分かりやすくお話しする予定です。


地域の皆さまにとって、健康について気軽に考えるきっかけになれば嬉しく思います。
お時間の合う方は、ぜひお気軽にご参加ください。


開催概要

日時

令和8年3月16日(月)
13:30~15:00(受付13:00~)
※院長の講演は、13:30過ぎ開始で30~40分間ほどの予定です。


会場

一宮公民館(岡山市北区一宮456-3)
https://share.google/AmVlicwGvPT1WxrMF


参加費

無料
※事前申込は不要です。当日そのまま会場へお越しください。
※駐車場には限りがありますので、乗り合わせにご協力ください。


講演会チラシ(クリックで拡大)



皆さまのご参加をお待ちしております!

2025年度 インフルエンザ予防接種のご案内

2026/02/02

本年度のインフルエンザワクチン接種は終了しました。


接種期間

2025年10月1日(水)~ 2026年1月31日(土)

ご予約はお電話か窓口でお受けしています

予約優先ですが、ワクチンの在庫があれば当日接種もお受けできます。
Tel.086-287-3300
休診日:水曜午後・日曜・祝日

持ち物・お願いごと

※持ち物:健康保険証、問診票(事前にご記入のうえご来院にご協力ください)
※当日の体温が37.5度以上の場合は事前にお電話にてご相談ください。
※キャンセルや日時変更の場合はお早めにご連絡をお願いいたします。

料金について

LINE友だち追加で、接種費用がお得になります。
(税込)
対象 通常料金 LINE友だち追加
65歳以上の方 岡山市の方 2,080円
倉敷市の方 2,000円
総社市の方 2,250円
その他の市町村の方 窓口でおたずねください
その他助成の対象となる方 窓口でおたずねください
13~64歳の方 個人の方 3,500円 3,000円
企業でご契約の方 3,000円
13歳未満の方 ※ 1回目 3,500円 3,000円
2回目 2,500円 2,000円
※ お一人あたり2回接種までです。
※ 幼児~高校生の方は保護者の方のご同伴をお願いいたします。

LINE友だち追加
キャンペーンについて
  • LINE友だち追加は、https://lin.ee/19TDcDJをクリック、またはQRコードを読み取ってご登録ください。
  • LINE公式アカウントにご登録いただくと、接種費用が最大500円割引になります。
  • ご家族どなたか1人が登録すれば、同居の方全員がキャンペーン価格で接種可能です。
  • ときめきプラザのクーポンをお持ちの方は、LINE友だち追加キャンペーンと併用可能です。

企業・学校関係の方へ

当クリニックでは、企業・事業所・学校などへの出張予防接種を行っております。
詳しくお知りになりたい方はお気軽にご相談下さい。

お受けできる出張エリアの目安
当クリニックから車で片道15分ほどの距離(出張エリアの参考