便の形と腸の健康について
「最近、便が細い気がする……」
「便が細いと大腸がんって本当?」
このような不安を感じて受診される方は少なくありません。
インターネットでは「細い便=大腸がん」と書かれていることもありますが、
実際には便の太さだけで大腸がんと判断することはできません。
今回は、
「便が細いと大腸がんって本当?」
このような不安を感じて受診される方は少なくありません。
インターネットでは「細い便=大腸がん」と書かれていることもありますが、
実際には便の太さだけで大腸がんと判断することはできません。
今回は、
- 正常な便とはどんなものか
- 便が作られる仕組み
- 食物繊維と便の関係
- 大腸がんでみられる症状
について、わかりやすく解説します。
正常な便の形状ってどんな?ブリストル便形状スケールとは?
便の状態を評価するときによく使われるのが、「ブリストル便形状スケール」です。
これは便の形を7段階に分類したもので、便の形や硬さから腸の状態を推測する目安になります。
これは便の形を7段階に分類したもので、便の形や硬さから腸の状態を推測する目安になります。
| タイプ | 便の状態 | 傾向 |
|---|---|---|
| 1 | コロコロした硬い便 | 強い便秘 |
| 2 | 硬くてゴツゴツした便 | 便秘傾向 |
| 3 | 表面にひび割れのある便 | やや正常 |
| 4 | バナナ状でやわらかい便 | 理想的 |
| 5 | やわらかい小さな塊 | やや下痢傾向 |
| 6 | 泥状便 | 下痢 |
| 7 | 水様便 | 強い下痢 |
便の状態を評価するときによく使われるのが、「ブリストル便形状スケール」です。
これは便の形を7段階に分類したもので、便の形や硬さから腸の状態を推測する目安になります。
これは便の形を7段階に分類したもので、便の形や硬さから腸の状態を推測する目安になります。
麻しんの感染リスク期間
一般的にはタイプ3〜4くらいが理想的な便とされていますが、「太さ」については特に触れられていません。
排便については太さよりもむしろ、
排便については太さよりもむしろ、
- 残便感
- 回数(週に何回出るか)
- 硬さ
- 色
- 血が混じっていないか
などの方が(少なくとも医師としては)重要なポイントです。
便はどうやって作られる?
食べたものは、
①胃で消化され
②小腸で栄養が吸収され
③大腸で水分が調整されながら
②小腸で栄養が吸収され
③大腸で水分が調整されながら
少しずつ便として形作られていきます。
上記のブリストル便形状スケール(=硬さ)について言えば
上記のブリストル便形状スケール(=硬さ)について言えば
- 水分が吸収されすぎる → 硬い便・便秘
- 水分が多すぎる → やわらかい便・下痢
となるわけですが、「太さ」については便の材料、つまり
- 食べ物のカス
- 食物繊維
- はがれ落ちた腸粘膜(これがあるので「食べていなくても」便は作られます)
なども関係してきます。
食物繊維には2種類ある「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」
食物繊維には大きく分けて2種類あります。
不溶性食物繊維
水に溶けにくく、便の“かさ”を増やします。【代表的な食品】
・野菜 ・豆類
・きのこ ・玄米
便の量が増えることで腸が引き延ばされ、腸の動き(蠕動運動)が促されて便が出やすくなります。
ただし、便秘が強い方では、不溶性食物繊維を摂りすぎると「便の渋滞」を引き起こしてしまって逆に出づらくなることもあります。
水溶性食物繊維
水に溶けてゲル状になり、便を包みまとめて整えます。【代表的な食品】
・海藻 ・オクラ
・納豆 ・果物
腸内環境を整える働きもあり、便秘・下痢の両方に役立つことがあります。
便が細くなる原因は?
もちろん、直腸など便の通り道が大きな「大腸がん」により狭くなっていれば出てくる便は細くなりやすいため、原因として考えられなくはありません。
ただし、上に挙げたことを踏まえると、「便が細くなる」原因としては
ただし、上に挙げたことを踏まえると、「便が細くなる」原因としては
- 食事量の低下
- 食物繊維の摂取不足
- 腸内で便の水分量が多い状態
- 腸の動きの不安定化(生活習慣の乱れ、ストレスなど)
などの方がより一般的かつ頻度が高いと思われます。
そのため、「便が細い=大腸がん」とは言い切れないのです。
そのため、「便が細い=大腸がん」とは言い切れないのです。
大腸がんではどんな症状が出る?
大腸がんでみられる「ことがある」症状には、
- 血便や貧血
- 便秘と下痢を繰り返す
- 残便感
- お腹の張り
- 体重減少
などがあります。
ただし、いずれも「大腸がんに特徴的」といえるものではなく、大腸がんには“これがあれば確実”という特有の症状はむしろ「ない」という方が適切と考えます。
大腸がんの初期はもちろん、進行していても症状が目立たない場合があります。
ただし、いずれも「大腸がんに特徴的」といえるものではなく、大腸がんには“これがあれば確実”という特有の症状はむしろ「ない」という方が適切と考えます。
大腸がんの初期はもちろん、進行していても症状が目立たない場合があります。
どんな時に大腸カメラや検便を受けたほうが良い?
便が細いだけで、すぐに大腸がんを疑う必要はありません。
しかし、
しかし、
- 血便がある
- 便通の変化が続く
- 家族に大腸がんの人がいる
- 40歳以上で検査歴がない
といった場合には、仮に「便が細くはない」としても、一度は検査を受けておくことをおすすめします。
まずは便潜血検査(検便)を行い、必要に応じて大腸カメラ検査を検討します。
大腸がんは、早期発見できれば治療可能ながんです。
「少し気になるな」という段階で相談することが大切です。
まずは便潜血検査(検便)を行い、必要に応じて大腸カメラ検査を検討します。
大腸がんは、早期発見できれば治療可能ながんです。
「少し気になるな」という段階で相談することが大切です。
まとめ
- 便の評価は「太さ」よりも「残便感」「回数」「硬さ(ブリストル便形状スケール)」の方が重要
- 「太さ」には食事量や食物繊維なども関わってくる
- 食物繊維には不溶性・水溶性の2種類がある
- 便が細い原因はさまざまで、「細い=大腸がん」ではない
- ただし、大腸がんには特有の症状がないため、気になる場合は検査を受けることが重要
便の変化は、体からのサインのひとつです。
気になる症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。
気になる症状が続く場合は、お気軽にご相談ください。
えばらクリニック
院長 江原 弘貴
院長 江原 弘貴
2003年 岡山大学医学部医学科を卒業、医師免許を取得
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医
岡山大学病院 第二内科(現 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科)に所属
2011年~ 日本内科学会 総合内科専門医
2013年~ 日本消化器病学会 専門医
2016年~ 日本消化器内視鏡学会 専門医







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